2018年6月23日に発表されたばかりのハッチバク型のカローラ、その名も「カローラスポーツ」がネット上でも話題を巻き起こしています。
以前にもカローラのハッチバック型はカローラランクス以来約12年ぶりとなり、トヨタがカローラ購入層の若返りを目論んで投入したスポーツタイプのハッチバックなので、その全容が凄く気になります。
さらに期待を掻き立てるのは、全てのグレードでサスペンションをダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用していることや、インテリジェントマニュアルトランスミッション搭載車も追って発売されることです。
トヨタの歴史の1ページを作り上げてきたカローラがどんな進化を遂げたのかを実際に感じてみたいと思いトヨタカローラのお店に足を運んできました。
試乗車はカローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”
今回の試乗車は「カローラスポーツ」でグレードは『ハイブリッドG“Z”』です。
『ハイブリッドG“Z”』は「カローラスポーツ」の中でも最上級グレードに位置しており、装備内容も充実した物になっています。
例えば、フロントにはLEDフォグランプとフロントフォグランプベゼルが付いており、リヤにはクロームメッキ加飾のリヤバンパーが付いています。
さらにはメッキモールを多用している点でエクステリアの質感を向上させています。
「カローラスポーツ」のパワートレインはハイブリッドとガソリンの2種類がラインナップされており、今回の試乗車はハイブリッドです。
ハイブリッド車は1,800cc
「カローラスポーツ」ハイブリッドは1,800㏄のエンジンを搭載しており、エンジンの最高出力は98ps/5,200rpm、最大トルクは14.5kgf・m/3,600rpmです。
モーターの最高出力は72psで最大トルクは16.6kgf・mとなっています。
ガソリン車は1,200ccターボ
ちなみにもう1つはガソリン車で直列4気筒で1,200㏄のターボエンジンを搭載しており、トランスミッションはスーパーCVT-iで10速スポーツシーケンシャルシフトマチック付です。
最高出力は116ps/5,200~5,600rpmで最大トルクは18.9kgf・m/1,500~4,000rpmとなっています。
ボディーカラーは全8色のラインナップの中よりシルバーメタリックの「カローラスポーツ」が今回の試乗車となっていました。
他のカローラ店ではアティチュードブラックマイカのカローラハッチバックが展示されていましたが、高級感のある漆黒と言った雰囲気で魅かれる物がありました。
他にもシアンメタリックやスカーレットメタリック、オキサイドブロンズメタリックなど若者から中高年まで年齢層を広く意識したカラーラインナップになっていると感じました。
「カローラスポーツ」の『ハイブリッドG“Z”』の車両本体価格は2,689,200円です。
他のグレードの価格も気になりますので紹介しておきます。
■カローラスポーツ別価格表
グレード | G“X” | G | G“Z” |
---|---|---|---|
ハイブリッド | 241万 | 252万 | 268万 |
ガソリン2WD | 213万 | 225万 | 241万 |
ガソリン4WD | 233万 | 245万 | 261万 |
カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”の外観
今回試乗した「カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”」はスポーツタイプ意識していることもあり重心が低めにとられています。
全ての基礎となる骨格に新型プリウスでも採用されていた新型プラットフォームTNGAを採用しています。
カローラスポーツのフロント
「カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”」のフロントデザインは風の流れを意識した躍動感のあるデザインが特徴です。
フロントロアグリルはフレーム部がサテンクロムメッキでメッシュ部がガンメタリック半艶塗装になっています。
さらにフロントフォグランプのベゼルもブラックの艶有塗装になっておりスポーティーな面と質感にこだわった一面の両方が垣間見ます。
フォグランプも『ハイブリッドG“Z”』のみ標準装備となっています。
ヘッドランプはBi-Beam LEDヘッドランプを採用しており、ターンランプとクリアランス&デイライトも全てLEDで統一されています。
ライトのデザインは鋭い目つきになっており、その中に流れる様なLEDのラインが走っている所は、米国向けのデザインを取り入れた印象をもちます。
カローラスポーツのリア
「カローラスポーツ」のリヤは最近のトヨタ車ではお馴染みのLEDのコンビネーションランプで、コの字型のデザインが特徴的です。
ハッチバックもストンとした感じではなく凹凸を感じるデザイン性の高い作りになっており、クロームメッキ加飾のリヤバンパーとの相性も良いです。
「カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”」のマフラーは2本出しのスポーツマフラーと一見騙されてしまいますが、実はこれ1本出しのマフラーでリヤバンパーに付いているのはダミーなんです。
ちょっと遊び心を感じちゃいますね。
カローラスポーツのサイドデザイン
「カローラスポーツ」のサイドのデザインは足回りに225/40R18インチの切削光輝+ダークグレーメタリック加飾のアルミホイールを採用しています。
さらにドアウィンドウにはメッキフレームモールディングが貼られており、センターピラーはブラックの艶有塗装のガーニッシュになっています。
「カローラスポーツ」の外観はカローラという大衆的な車のイメージからかなり逸脱して、次世代のスポーツタイプを意識した今どきのデザインで完成度が高いと思います。
カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”の内装
「カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”」の内装は、ブラックを基調とした落ち着いた印象の中に随所に際立つ赤いステッチがスポーツタイプを強調するツールになっています。
「カローラスポーツ」の運転席のシートはスポーツタイプのシート構造となっており、バケットの効いたホールド性の高いシートです。
このシートはグレード問わず標準装備ですが、G“Z”のグレードのみ赤いステッチが付いています。
ステアリングは本革巻きの3本スポークステアリングホイールで手に馴染みやすい滑らかな革の質感と握りやすい太さに好感が持てます。
スポークに入っているシルバー加飾もいいですね。
スピードメーターは先進的なディスプレイ表示になっており、7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ+オプティロンメーターを採用しています。
レイアウトは左にタコメーター、右に燃料計と水温計を配置しており、センターにディプレイを配置しています。
ディスプレイ内にアナログスピードメーターを表示することや、平均燃費など必要な情報を表示させることができます。
センターパネルにはナビゲーションとエアコンの操作スイッチを配置したスッキリとしたレイアウトになっており、センターコンソールは運転席と助手席を完全に仕切った形で配置されています。
「カローラスポーツ」のシフトノブは革巻きになっており、シフト周辺のパネルもピアノブラック調の質感高い感じが、赤いステッチと良くマッチしています。
「電子パーキングブレーキ」を採用しているので、停車時にブレーキを踏み続けている手間も省けるので良いですね。
前席はセンターコンソールで仕切られているので開放感はありませんが、コックピットの様な造りになっているので、スポーツカーが好きな方には受け入れられると思います。
カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”の後部座席
「カローラスポーツ」の後部座席は見た目通り若干狭い印象を受けます。
身長の大きい私が座ってしまうと、前席のシートバックに膝がもろに当たってしまいます。
横幅は十分に確保されていますが、奥行きが少ないのが難ですね。
しかも、「カローラスポーツ」の後部座席はリクライニングが出来ないのでゆっくり座っているのは難しそうです。
カローラスポーツ・ハイブリッドG“Z”の荷室・シートアレンジ
「カローラスポーツ」の荷室は容量352Lで9.5インチのゴルフバックが2個積めます。
荷室の床下にはパンク修理キットらしきものが入っていました。
トノカバーは標準装備で付いているので、たくさん積載していても、荷室が散らかっていても上部は隠すことができます。
また後部座席は前に倒すことが出来るので、フラットにして荷室と後部スペースを使うことが出来るので、2名で出かける時には多くの荷物をスペース余すことなく使用することができるのです。
「カローラスポーツ」の荷室には大きな段差ができてしまうのが残念ですね。
後部座席の背もたれの上にレバーがあり、簡単に倒すことができます。
カローラスポーツでの車中泊は難しい
これだけ段差があるので、後部座席を倒しても車中泊をするのは難しそうです。
先にも述べたように、後部座席をリクライニングも出来ないので「カローラスポーツ」で車中泊するなら、運転席と助手席をめいいっぱい後ろに下げてリクライニングして仮眠をとるくらいしか出来ないと思います。
同じカローラのフィールダーは後部座席がリクライニングでき、後部座席を倒せばフルフラットにできることを考えると居住性にかなりの差があります。
その他、「カローラスポーツ」には収納スペースが多く、フロントコンソールトレイやフロント・リヤドアポケットボトルホルダーなどのスペースを有効活用した物や、USB電源端子など便利な機能もたくさんついています。
「カローラスポーツ」の内装の印象は外観ほど質感の高い印象は薄く、どちらかと言えばスポーティーな印象をより強くしていると思います。
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