ザ・ビートル「デザインマイスター」を実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。
ザ・ビートル「デザインマイスター」試乗車情報
今回試乗させていただいたのはザ・ビートルの「デザインマイスター」というグレードです。
このグレードはベースグレードより1グレード上のグレードで価格は303万円と比較的手が出しやすいグレードです。
ボディーカラーは「ブルーシルクメタリック」という濃紺で大人の落ち着いた雰囲気が漂います。
ザ・ビートルのボディーカラーは全6色で情熱的な深紅の「トルネードレッド」や灼熱の太陽の様な「ハバネロオレンジメタリック」などの好みがはっきり分かれるカラーが特徴的です。
「ピュアホワイト」や「プラチナムグレーメタリック」「ストーンウォッシュドブルーメタリック」「ディープブラックパールエフェクト」など白黒・グレー系のオーソドックスなカラーラインナップもしっかり揃っています。
ザ・ビートルって奇抜な形をしているので、サイズ感がわかりにくいのですが、意外とボディーは大きく、全長は4,285mm全幅は1,815mm、全高は1,495mmです。ボディーがかなり肉厚で頑丈にできているので、車内の最大幅1,320mm、後席は1,010mmと少し狭めに感じます。
エンジンは1,200㏄の直列4気筒のターボ車で最高出力は105ps/5,000rpm、最大トルクは17.8kgf・m/1,500~4,100rpmです。
ザ・ビートルのエンジンはグレードにより異なっており、1つ上の「R-ラインマイスター」は1,400㏄、最上級の「2.0R-ラインマイスター」は2,000㏄のエンジンを搭載しています。
エンジンが違うので価格もグレードによって大きく異なっています。
今回試乗した「デザインマイスター」以外のグレードの価格もここで確認しておきましょう。
グレード | ベース | デザインマイスター | R-ラインマイスター | 2.0R-ラインマイスター |
---|---|---|---|---|
車両本体価格 | 232万 | 267万 | 298万 | 348万 |
排気量 | 1,200㏄ | 1,200㏄ | 1400㏄ | 2000㏄ |
ザ・ビートル「デザインマイスター」走行性能
早速ザ・ビートルを走らせてみます。ザ・ビートルは形が奇抜ですが車両感覚が非常につかみやすいです。奇抜な車だと癖があったりしますが、その点ザ・ビートルは癖がないです。
ザ・ビートルはエンジンが1.2Lなので加速が心配でしたが、60㎞/hくらいで走行してもストレスはありません。停車時からの加速でも低回転から力強いトルクを感じ気持ちの良い、伸びのある加速が体感できます。これならアウトバンでも通用するでしょうね。
ザ・ビートルに搭載しているエンジンはフォルクスワーゲンのゴルフにも採用されている1.2LのTSIエンジンです。最新の技術で1.2Lとは思えないパワフルな走りでした。
またトランスミッションもDSGトランスミッションを採用しているので、レーシングドライバー並みのシフトチェンジを可能にしています。切れ目のないスムーズな加速でキビキビとした走りです。
1.2Lのエンジンでこの走りなのですから、2.0R-ラインマイスターの走りは怪物並みの走りではないでしょうか?試乗車があれば是非乗ってみたいです。
走行時の走行安定性も抜群ですね。見た目の通りワイド&ローなので、高速走行時も足回りは安定しています。曲がるときもちょっとしたカーブもスムーズに走りぬけていきます。
走行時の音も静かです。フォルクスワーゲンの車ってドアがすごく厚いのです。乗車するときにドアが重いなと思っていたのですが、このドアの厚みが安全性と静粛性を高めているのです。
見た目にも楽しい車ですが、ザ・ビートルは乗っていても楽しい車ですね。
ザ・ビートル安全性能
フォルクスワーゲンは「安全性はすべてに優先する」という理念のもと、安全性には力をかけているメーカーです。
ザ・ビートルには事故を未然に防ぐ5つの機能と、万が一の事故のダメージを軽減する3つの機能、そして事故が起きた後に被害を抑える2つの機能が装着されています。
特に今回注目したいのは、事故を未然に防ぐ5つの機能です。この5つの機能とは「ブラインドスポットディテクション」「リアトラフィックアラート」「エレクトロニックスタビリティーコントロール」「ドライバー疲労検知システム」「リヤビューカメラ」です。
まず「ブラインドスポットディテクション」とは、リヤバンパー内蔵のレーダーセンサーで、ドライバーから見えにくい側面と後方の死角を見張ります。接近している車を検知した状態で方向指示器を操作すると、ミラーに内蔵された警告灯が点滅して知らせてくれます。
試乗中も車線変更するときに点滅していましたが、目視が染みついている私にはそこまで必要性は感じませんでした。でも経験の浅いドライバーや、焦っていて注意散漫の時には必要かもしれないですね。
次に「リヤトラフィックアラート」です。駐車した場所からバックで発進するときにリヤバンパー内蔵のレーダーセンサーが後方の状況を確認してくれます。死角から接近する車を検知したときは警告音がなります。さらに衝突の危険を察知したときは自動ブレーキを作動させます。
「エレクトロニックスタビリティーコントロール」は未然に事故を回避できるように横滑りなどを防ぐ機能です。センサーで車が不安定な状況を感知すると電子制御機能が連携してブレーキやエンジン出力を制御します。
「ドライバー疲労検知システム」はドライバーの眠気による急なステアリング操作など通常と異なる動きを検知してマルチファンクションインジゲーターの表示と警告音で休憩を促します。
最後は「リヤビューカメラ」です。ギヤをリバースに入れると、車両後方の映像をガイドライン付きで映し出します。縦列駐車や車庫入れの時の安全確認をサポートします。VWのエンブレムと一体化で、カメラ作動時はエンブレムが傾きカメラが出現します。
ザ・ビートル燃費
今回試乗させていただいたのはアップダウンのある2車線の県道と住宅地を6㎞程走行させてもらいましたが、実燃費は11.3㎞/Lでした。
ザ・ビートルのカタログでのJC08モード燃費は17.6㎞/Lなので、まずまずの結果ではないでしょうか。
インターネットで平均実燃費を調べてみると、ザ・ビートル1.2Lの実燃費は13.8㎞/Lとなっています。燃費達成率は78%なのでかなり燃費がよいです。
この燃費の良さはTSIエンジンの優れた燃焼効率とDSGトランスミッションの高効率が燃費性能を上げているのだと思います。
1.4Lと2.0Lのザ・ビートルの気になる燃費もここで見ておきましょう。
グレード | ベース | デザインマイスター | R-ラインマイスター | 2.0R-ラインマイスター |
---|---|---|---|---|
JC08モード | 17.6 | 17.6 | 18.3 | 13.4 |
実燃費 | 13.8 | 13.8 | 16.2 | – |
ザ・ビートル「デザインマイスター」試乗記まとめ
今回は間もなく販売が終了するザ・ビートルを試乗してきました。奇抜なデザインが一部のファンに根強い人気がありますが、ポップでありながらスポーティーなテイストを持ち合わせた所は魅力的でした。
エンジンも1.2Lでありながら走行性能はトルク感もありストレスなし、アウトバンで長距離走行にも耐えないといけないドイツの車なので日本国内であれば余裕ですね。
今回ザ・ビートルが気になる方がいたら出来るだけ早めにフォルクスワーゲンのお店に駆け込んで欲しいと思います。本当になくなっちゃいますので。
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