試乗車はカローラスポーツG・6MT
今回試乗したのはカローラスポーツGグレードの6速マニュアル車です。
カローラスポーツには1.2Lターボガソリン車と1.8Lハイブリッド車の2つのパワートレインを選択することができますが、6速マニュアル車は1.2Lターボガソリン車のみ選択ができます。
最近ではマニュアル車を設定から外してしまう車が多い中、カローラシリーズに関しては、アクシオもフィールダーもマニュアル設定を残しています。
これは歴史があるカローラだからこそ、昔からマニュアルを乗り続けているユーザーを落胆させない為の配慮だと思います。
1.2Lターボガソリン・6速マニュアル車
1.2Lターボガソリン車の最高出力は116ps/5,200~5,600rpm、最大トルクは18.9kgf・m/1,500~4,000となっています。
ターボを搭載していることで、低回転から中回転域で太いトルクを体感できるスペックとなっています。
トランスミッションの変速比は第1速3.727、第2速2.045、第3速1.310、第4速0.971、第5速0.764、第6速0.619、後退3.333、減速比3.944となっています。
カローラスポーツでは国内トヨタ初採用となる「iMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)」を搭載しています。
ドライブモードセレクトが標準装備されており、このモードをスポーツに選択することで、iMTがスタンバイ状態になります。
この状態で変速動作を検出するとコンピュター制御により、エンジンの回転数をクルマが自動的に合わせて、スムーズに変速することができます。
ワインディング走行や登降坂路でスポーティーなドライブが楽しめるのがカローラスポーツの魅力の1つです。
スポーツモード以外でも発進アシスト機能が作動しているので、エンジン出力を最適に調整することでクラッチのみでの発進操作をよりスムーズに行えるようになっています。
このiMTを搭載したカローラスポーツのドライビングフィールはどうなるか楽しみです。
シフトレバーも純正部品とは思えないほど、スポーティーで重みがあるシフトノブになっています。
ステッチとシルバー加飾、ピアノブラックの絶妙な比率が大人のスポーツカーといった印象を強めています。
気になる燃費はカタログに記載されているJC08モード燃費で13.8km/L(G“Z”)~15.8km/L(G、G“X”)となっており、実燃費データを聞いてみましたが、試乗車が配備されて間が無いので難しいと言っていましたが、今回のGでいうと10km/Lを上回る位です。
価格はGグレードで2,279,880円となっており、マニュアル車と比べると32,400円安くなっています。他のグレードの価格も以下で見ておきましょう。
カローラスポーツG・6MTは216万~
グレード | G“X” | G | G“Z” |
---|---|---|---|
1.2Lターボ6MT | 216万 | 227万 | 244万 |
1.3LターボCVT | 219万 | 231万 | 247万 |
カローラスポーツG・6MTの走行性能
今回のカローラスポーツの試乗は都心部にあるディーラーでの試乗となりました。
コースとしては、片側3車線の国道から登坂降坂のある市街地走行がメインです。
マニュアル車で一番気になるクラッチのあたりですが、半クラッチ時の繋がる域が大きいので、あまりマニュアル車が得意でない方でも安心して半クラッチを作ることが出来ると思います。
これは同じ車種でも個体によって異なることがあるので、一概には言えませんが、今回の試乗車について言えば乗りやすいと思いました。
先ず国道での乗り味ですが、1.2Lのコンパクトカーとは思えない軽快な加速でした。
1500回転からターボが効きだすので、アクセルを強く踏み込まなくてもしっかりとトルクを感じることができます。
シフトチェンジも私は引っ張らないでスコスコギヤチェンジをしてしまうセッカチさんなのですが、シフトノブがしっかり重みがあるので、面白いくらい気持ちよくギアチェンジをすることができ、あっと言う間に6速に到達しています。
先ほど紹介したiMTのアシストもあり、素早いクラッチ操作でも変速ショックは殆ど感じません。
また減速時もマニュアルの場合には低いギアに入れてエンジンブレーキを多用しますが、大抵低いギアに入れると変速ショックが大きいのですが、カローラスポーツではエンブレの際の変速でもあまり大きなショックは感じませんでした。
加速でも減速でもギアチェンジがスムーズに行えて、ショックが少ないのは運転していてストレスがなく、すごく楽しいですね。
次に登坂走行に入るのですが、横浜の中心部は山を切り開いて宅地にしている所が多く、とにかく急こう配な道が多いのが特徴です。
この急こう配な道ではバスなども走行しておりかなりスピードが出にくい道なのですが、カローラスポーツで走ると、スムーズに登っていきます。
流石に5速6速は使用しませんが、2速で引っ張って、3速と4速をいったり来たりするようなシフトチェンジで走っていれば、ノッキング気味になることもなくスムーズに加速しています。
ターボが付いているので、それだけパワーやトルクも安定しています。
降坂時もエンジンブレーキがしっかり効いてくれるので、ブレーキを使うことなくシフトチェンジのみでスムーズに降坂することができます。
本来ならば、シフトチェンジが多いのは面倒に感じてしまい、ブレーキも多用するのですが、カローラスポーツのギアチェンジがスムーズなので、シフトチェンジのみでの降坂も苦にはなりませんでした。
カローラスポーツは低重心なのも運転がしやすいと感じたポイントです。
ボディーがガッシリしていて物の動く感じが低い所で動く感じがます。ハンドルを切っていったときに凄く安定しています。
乗り心地もソフトでありながらソフト過ぎずに適度な硬さも感じられるので、街中でもちょっとした山道でも快適に乗って頂けると思います。
試乗した印象としては私の様にマニュアルが好きなドライバーにもそれなりに新しい発見があり楽しめて、あまりマニュアルが得意でない方でも半クラッチやシフトチェンジがスムーズにできるので、運転を好きになってもらえる車だと感じました。
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