86はトヨタ自動車がスバルと共同開発をした新型車で、2012年の4月に日本で発売が開始されています。スバルのBRZとは兄弟車の扱いとなり、生産はスバルが行い、販売はトヨタ自動車がしています。最初の1年間で26,000台以上を売り上げ、新車販売台数ランキングで30位にランクインした新規車種になります。
2016年7月には初の大規模なマイナーチェンジを行い、MT車では最高出力7馬力・最大トルク0.7kgm向上させたほか、空力・剛性・足まわり・パワートレーンなども刷新しています。ラインアップは4グレードから構成されており、価格は262万円~346万円の設定で、全グレードにマニュアル車も用意されています。BRZに比べると、ドリフトするのに向いているセッティングとなっており、峠を攻めたい方にはおススメです。
86のメリット
①12.4km/Lは立派な数値
走りと環境性能を両立させた新世代水平対向エンジンを搭載した新型86は、6ATでJC08モード12.4km/Lで・6MTで11.8km/Lの低燃費を実現しています。スポーツカーとしてはまずまずの数値となっており、効率の良い運転を意識すればカタログ数値以上を出した例もあります。
実燃費としては約10~15km/Lといった辺りです。アイドリングストップシステムは未搭載なので、発進・停車を繰り返す街乗りでは一気に燃費は悪くなる傾向があります。
②243Lと十分な荷室用量
通常時でラゲッジスペースが奥行き805mm×幅1,080mm×高さ380mmの新型86は、容量は243Lと専用設計の車体を持つスポーツカーとしてはまずまずの広さを確保しています。
トランクスルー構造になっているのでリアシートを倒すと、奥行きは最大で1,540mmまで拡大し、タイヤ4本に加え工具類などの収納も出来ます。また9インチのゴルフバッグだと2個収納可能になっており、実用性は高いです。(リヤシートを倒した状態)
③乗員・歩行者をしっかりと保護
衝突安全性に配慮し、前方からの衝突荷重をサイドシル側とフロアセンター側へとY字型に伝達する構造とした新型86は、衝突安全性に配慮したボディ構造となっており、優れた乗員保護性能を確保しています。また歩行者の安全にも配慮した衝撃吸収ボディーとなっており、事故の被害を最小限に抑えてくれます。
運転席・助手席のSRSエアバッグはもちろんのこと、サイドエアバッグ・カーテンシールドエアバッグの計6個を全車に標準装備しており、もしもの時には乗員をしっかりと守ってくれます。
④ドリフトを楽しむなら86
新型86は基本的なエンジンの構造はスバルのBRZと一緒ですが、サスペンションが前輪が柔らかめ・後輪は固めに設計されており、後輪は滑らせてコントロールを楽しむ事を重視して開発されています。峠でドリフトを楽しみたいなら、86がおススメです。
また全グレードに6速MT・6速ATを用意されており、確かな操作感を楽しみたいならMTがおススメですが、ATも世界最速レベルの変速レスポンスを誇る6-Speed SPDSを採用しており、十分スポーツドライビングを楽しむ事が出来ます。
86のデメリット
①基本的には1~2人乗り
室内(長1,615mm×幅1,490mm×高1,060mm)の新型86は、運転席・助手席はまずまずの広さを確保していますが、後席は足元・頭上空間共に余裕がなく、かなり窮屈な姿勢になってしまいます。短距離移動なら大丈夫ですが、長距離を移動するのは正直きついです。
また後席に座ると頭上にはリアガラスが広がっている状況なので、天気の良い日は直射日光をもろに頭に受けます。基本は1~2人乗りで非常時だけ後席も使用するくらいの使い方がおススメです。
②収納スペースは少なめ
新型86は運転席周りには収納スペースがなく、センターコンソールにスマートフォンが入る程度の小物入れ、真ん中に脱着式のカップホルダーがあるくらいで収納スペースが少ないのは難点です。グローブボックスも奥行きは限られており、車検証ケースくらいしか入りません。
特に後席はサイドのドアポケットにドリンクホルダーなどもなく、使い勝手の面ではあまり良いとは言えません。また真ん中にセンターコンソールはありますが、あくまで肘置きとしてしか使えず、収納スペースは皆無です。
※ガリバーで非公開在庫が探せます。