ダイハツ

キャストスポーツ“SAⅡ”の試乗記(走り・加速性能)ターボ実燃費は14.9km/L程度

ダイハツ・キャストスポーツ“SAⅡ”を実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。

キャストスポーツの運転席画像

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キャストスポーツ“SAⅡ”の走行性能

キャストの走行性能を見ていきましょう。今回試乗した道路は市街地道路で終始片側1車線で起伏が多い道路です。
路面状況も凹凸が多い道でしたので、キャストスポーツの足回りを体感するには効果的なルートでした。

キャストスポーツのスタートボタン

まずお店から道路に出てみます。店を出るなり緩やかな登り坂です。キャストスポーツはターボを搭載しているので、スムーズに駆け上っていくと期待していましたが、予想以上に立ち上がりが悪いです。

キャストスポーツのシフトノブ

エンジンの回転数を上げないと坂を登るのがキツイので、この点ではあまりターボの恩恵を感じることができませんでした。
ターボ車なのにエンジンを唸らせなくては登れないのは残念です。2名しか乗車していないのに、4名乗車していたらどうなっていたのか心配です。

キャストスポーツのハンドル画像

下り坂は難なくスムーズに下って行きます。ハンドルにパドルシフトが付いているので、ハンドルに手を添えたまま、エンジンブレーキを効かせることができるのは嬉しいですね。
シフトチェンジ後も、タイミングを見計らって「D」レンジに戻ってくれるので賢いです。

平坦な道路での加速は申し分ありません。ターボの恩恵はここでは感じることができます。
ただし、走行時にタービンの甲高い音が車内に響き渡ります。S社の軽自動車のターボよりもタービンの音は露骨に車内に入り込んでくる印象ですね。

キャストスポーツのインパネ周り

スポーツサスペンションを履いているので、足回りは固めです。凹凸が多い路面を走行するとハンドルを持っている手に、路面を突き上げる感覚がダイレクトに伝わってきます。
滑らかな乗り心地を求めている方にとっては不快感があるかもしれません。私はこの硬い乗り心地は嫌いではありませんが。

キャストスポーツのタイヤ画像

カーブもスピードを載せたまま進入しても難なくクリアしてくれるので、足回りの走行性能はレベルの高いものを感じます。

ターボが搭載されたキャストスポーツでも登坂のパワーは若干物足りない印象です。キャストに乗るのであればターボは必須だと思います。

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キャストスポーツ“SAⅡ”の安全性能

キャストスポーツはダイハツの安全技術「スマートアシストⅡ」が搭載されています。実は最新の安全技術は「スマートアシストⅢ」なので、型落ちモデルです。タントなどは「スマートアシストⅢ」にモデルチェンジされているので、キャストも近々チェンジがあるかもしれませんね。

スマートアシストⅡは単眼カメラとレーザーレーダーで周囲の状況を検知して、あらゆる機能を制御します。

スポーツ“SAⅡ”の正面画像

スマートアシストⅡで使える機能は5つです。「衝突回避支援ブレーキ」「衝突警報機能」「車線逸脱警報機能」「誤発進抑制制御機能」「先行車発進お知らせ機能」がキャストスポーツには搭載されています。

まず1つ目の「衝突回避支援ブレーキ」です。この機能は4~50km/hで走行中に前方約20m以内に車両があることをレーザーレーダーが検知している条件を満たしている時に、先行車との危険が高まると緊急ブレーキで減速し衝突を回避したり、被害を軽減します。

「衝突回避支援ブレーキ」を体験

今回はダイハツさんの粋な計らいで「衝突回避支援ブレーキ」を体験させて頂きました。敷地内にある先行車に見立てた看板にキャストスポーツが15km/hで突っ込むという体験です。

スポーツ“SAⅡ”のななめ後方画像

勿論ドライバーは私ではなく営業マンですが、安全性能を搭載していない車に乗っている方には貴重な体験になりますね。

シートベルトを締めて、いざスタートです。停止状態から15km/h目指して加速します、15km/hまで加速した瞬間、警告がピィーピィーとなり響き、大きなショックと共に車に緊急ブレーキがかかりました。先行車に見立てた看板は勿論無事です。

停止から加速している最中に先行車が急にブレーキを踏むことは良くありますが、この状況を見事に回避してくれました。こうやって体感すると安全性能の重要性を感じますね。

2つ目は「衝突警報機能」です。走行中に前方の車両や歩行者を認識して、衝突の危険性があると判断した場合に、警報とメーター内表示で危険が迫っていることを知らせてくれます。

キャストスポーツのメーターまわり

3つ目の「車線逸脱警報機能」は道路上の車線を認識後、車線から逸脱しそうになると、警報で逸脱回避操作を促します。

4つ目の「誤発進抑制制御機能」は10km/h以下で障害物を認識後、踏み間違いを判定してエンジンの出力を抑制し、ブザーとメーター内表示でお知らせします。最近頻繁に耳にするお年寄りの踏み間違いによる事故もこの機能が付いていれば防ぐことができますね。

スマートアシストⅡの最後の機能は「先行車発進お知らせ機能」です。信号待ちなどで考え事をしてしまうことって良くありませんか?私はよくあります。こんな時って後続の車にクラクションを鳴らされたりして恥ずかしい思いをしますよね。

スポーツ“SAⅡ”のリア画像

この「先行車発進お知らせ機能」が付いていれば安心です。前の車が発進したことに気付かない時にブザーとメーター内の表示でお知らせします。

キャストスポーツにはスマートアシストⅡの他にも、アクシデントを未然に防ぐアクティブセーフティーで「ABS」や「VSC&TRC」「エマージェンシーストップシグナル」の機能を搭載、更に進化した衝突安全ボディー「TAF」や乗員に優しい安全インテリア「SOFI」などの様々な機能が搭載されています。

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キャストスポーツ“SAⅡ”の燃費

ここではキャストスポーツの燃費を見ていきましょう。今回試乗した約6kmでの燃費は13.5km/Lでした。この燃費は果たして良いのか悪いのか?キャストスタイルも交えながらカタログ燃費と実燃費を紹介していきます。

(km/L)キャストスタイルキャストスポーツ
XX“SAⅡ”G“SAⅡ”Gターボ“SAⅡ”スポーツ“SAⅡ
2WDJC0830.030.030.027.024.8
実燃費18.718.718.717.114.9
4WDJC0826.826.826.825.024.6
実燃費17.517.517.515.514.5

JC08モードで比較すると、キャストスタイルはターボ有でも27.0km/Lですが、キャストスポーツは24.8km/Lとなっています。

キャストスポーツのナビまわり

実燃費ではキャストアクティバが17.1km/Lに対してキャストスポーツは14.9km/Lとなりキャストスポーツの燃費達成度は60%とあまり良いとは言えません。

アイドリングストップやオルタネータ回生制御でエネルギーを無駄なく利用してるものの、ハイブリッドでEV走行のアシストがある訳ではないので、走り方にかなり気を遣わないと燃費を上げることはできないでしょう。

燃費を重視するのであれば、ワゴンRの様なSエネチャージが付いている軽自動車を選択するのが賢明ですね。

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キャストスポーツ“SAⅡ”の試乗記まとめ

今回はキャストスポーツに試乗させていただきました。スタイリッシュで可愛らしいエクステリアデザインはヨーロピアンテイストで若者に好まれる良いデザインだと思います。

スポーツ“SAⅡ”の全体画像

走行性能はスポーツというネーミングから事前期待が大きかったせいで、登坂時の非力な印象が強く頭に残っており、少し辛めの評価になってしまいました。

キャストスポーツは本当に走行性能に拘った方にはあまりおススメはできませんが、スポーティーなデザインが好きという方には丁度いい車かもしれません。

キャストスポーツの室内画像

今回の試乗ではダイハツさんの計らいで衝突回避支援ブレーキ機能も体感させてもらえたので良い経験ができました。

キャストはスポーツの他にキャストスタイルとキャストアクティバもあるので、キャストに興味を持たれた方は是非ダイハツのお店に足を運んでみてください。

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