スズキ「ハスラー・Jスタイル」を実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。
ハスラー・Jスタイルの走行性能
実際ハスラーを走らせてみます。今回のハスラーJスタイルは2WDのターボ車です。軽でターボがついていないと平坦な道路でも加速がもたつく事が多いですが、ターボを搭載しているこの試乗車は加速がスムーズです。低速~中速域から加速が良いのでアクセルの踏み具合にもかなり余裕があります。
エンジン音はそれなりに大きくなりますが、60km/h位までの国道の流れに載せられるスピードにはすぐに到達してくれます。これだけの加速があれば登坂時でもスムーズに登ってくれるのではないでしょうか。
国道での追い越し加速もストレスを感じさせずスムーズに加速してくれます。ターボ車は64ps、ノンターボは52ps、この12psの差は大きく出ています。またトルクもノンターボでは4000回転で最大ですが、ターボは3000回転で最大になることも走行性能に大きく影響しています。
ある程度加速させてしまえば、追加加速もちょっとアクセルを触るだけで進んでくれるので、走行はエンジン音も気にならず静粛性の高い走行を楽しめることができます。
カーブでもハスラーの重心性に優れているのか、安定感があるのでカーブの出口からしっかりとアクセルを踏み込んで加速させることができます。
試乗は10分程度でしたが、今回の試乗で感じたことは、」ハスラーは軽だけどもターボの影響もあり加速がかなりスムーズである、走行中は静か、走行安定性も抜群であるということです。
軽自動車の部類では価格も若干高めですが、それだけの金額を払って乗るだけの走行性能は持ち合わせていると思いました。
ハスラー・Jスタイルの安全性能
ハスラーの安全装備はスズキがイチオシしているデュアルカメラブレーキサポートが搭載されています。これは2016年の予防安全性能評価で最高ランクのASV++(ダブルプラス)を獲得しており、優れた予防安全技術を搭載した自動車として評価されました。
ハスラーのJスタイルにも搭載されているデュアルカメラブレーキサポートがどんな機能を持っているのか実際にご紹介します。
デュアルカメラブレーキサポートとは、衝突被害軽減システムに2つのカメラを搭載したステレオカメラ方式です。人の目と同じ様に左右2つのカメラが対象との距離や形を捉え、そのサイズや輪郭で歩行者や車を認識します。その捉えた情報を元に警報や自動ブレーキで衝突回避をサポートします。
前方衝突警報機能は5km/h~100km/hと広い速度域で対応可能で、ステレオカメラが前方の車両や歩行者を検知、衝突の可能性があると判断すると、ブザー音とメーター内の表示によって警報を発します。
さらに危険が高まると、警報に加えて弱いブレーキを作動させる、前方衝突警報ブレーキ機能でドライバーに衝突回避を促します。
前方衝突警報ブレーキ機能が作動している時にブレーキを踏むと、ブレーキアシストが作動して制動力を高めます。
最終的には、自動ブレーキ機能が作動し、このままでは衝突が避けられないと判断した場合は自動で強いブレーキをかけ、衝突回避または衝突被害の軽減を図ってくれます。
この様に段階を踏んでドライバーを危険な状態から回避してくれる機能なのです。今回の試乗ではこの機能を作動させるように状況はありませんでしたが、いざという時のお守りとして装備されているのは心強いですね。
ハスラーの燃費
ハスラーはAグレードを除くCVT車にはSエネチャージを搭載しています。発進後~加速時にモーターでエンジンをアシストするので燃費も向上すると言われています。
またバッテリーは減速時のエネルギーで発電・充電するので低燃費に貢献します。このSエネチャージを搭載したハスラーの気になる燃費を以下で見ていきましょう。
駆動 | ターボ | 燃費 | A | G | X | Fリミテッド | Jスタイル |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2WD | なし | JC08 | 26.6 | 32.0 | 32.0 | 32.0 | 32.0 |
実燃費 | 21.0 | 20.8 | 20.8 | 20.8 | 20.8 | ||
4WD | JC08 | 25.6 | 30.4 | 30.4 | 30.4 | 30.4 | |
実燃費 | 20.4 | 18.3 | 18.3 | 18.3 | 18.3 | ||
2WD | あり | JC08 | – | 27.8 | 27.8 | – | 27.8 |
実燃費 | – | 17.9 | 17.9 | – | 17.9 | ||
4WD | JC08 | – | 26.2 | 26.2 | – | 26.2 | |
実燃費 | – | 17.3 | 17.3 | – | 17.3 |
ハスラーのAグレードはSエネチャージが搭載されていませんのでJC08モード燃費は25.6~26.6km/Lとなっており、実燃費では20.4~21.0km/Lとなっています。
その他のグレードはSエネチャージを搭載しているので、ノンターボで30.4~32.0km/L、ターボ車で26.2~27.8km/Lとなっています。
実燃費はノンターボの2WDで20.8km/L、4WDが18.3km/Lとなっており、燃費達成率は60~66%とやや低めになっています。
またターボ車は2WDで17.9km/L、4WDで17.3km/Lとこちらも燃費達成率は65%位とやや低めになっています。
私が今回試乗した7kmの道のりでの実燃費も15.1km/Lとかなり低めになっていました。理由として挙げられるのは、Sエネチャージは発進~加速でアシストする為、ある程度の速度域に達してしまうと燃費効果があまり得られないことが言えます。
また、ターボ車においてはそもそものエンジンが小さい為、スムーズな加速を得る為にターボを多用する様な運転となりがちで、燃費効率を下げてしまっているのです。
ハスラー・Jスタイルの試乗記まとめ
今回ハスラーのJスタイルに試乗しましたが、いかがでしたでしょうか?今回試乗したJスタイルはエクステリアやインテリアなどのデザイン性はかなり高く、若い方や女性にも人気がある理由が分かりました。
また、ターボの実力も高く、走行性能も軽自動車の中では快適にストレスなく運転ができる車だと思います。
安全性能も評価の高いデュアルカメラーブレーキシステムを採用しているので、安心の装備です。
価格帯は107万円~173万円と軽自動車の中では若干高めの設定になっていますが、デザイン、走行性能。安全技術の装備を総合してみれば、コストパフォーマンスのバランスが良い車だと思います。
ハスラーは様々なカラーリングやグレードがありますので、今回ハスラーに興味を持っていただいた方は、是非スズキのお店に足を運んで実車を見て頂きたいと思います。
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