ホンダ

インサイトEXの試乗記(走り・加速性能)2モーターで走行性能向上

今回は、インサイトEXを実際に運転した感想をご紹介します。

ホンダ「インサイト」EXの運転席画像

2年9か月振りに復活して3代目となるモデルチェンジをした「インサイト」。

安全性能はホンダ車の中でも最新『ホンダセンシング』を装備して更なる進化を見せています。

2代目と同様にシビックのプラットフォームをベースに4ドアセダンとなっています。

もともとインサイトはコンパクトカーのハイブリッドでしたが、2代目以降はサイズアップしており、3代目はコンパクトカーというよりはラグジュアリーセダン寄りになった印象です。

インサイトの外観・内装レポへ

試乗車はインサイトEX

ホンダ「インサイト」EXの全体画像

今回見せていただいたインサイトはEXというグレードです。

インサイトは3グレードあり、試乗したEXは中間グレードに位置付けされています。

装備はかなり充実しており、安全性能の「ホンダセンシング」をはじめ、「ホンダインターナビ」「ETC2.0」「左右独立フルオートエアコン」「パドルシフト」「ブラインドスポットインフォメーション」「LEDフォグランプ」「パワーシート」「トランクスポイラー」等オプションで装着したいと思う装備も標準でついているのがうれしいですね。

「インサイト」は2モーターのハイブリッドで発電用のモーターと走行用のモーターで分かれています。

エンジンは主に発電のために駆動していますので、走行はモーター出力のみで、モーター特有の切れ目のない走行感が楽しめます。

ホンダ「インサイト」EXの横画像

モーターの最高出力は131ps/4,000-8,000rpmで、最大トルクは27.2kgf・m/0-3,000rpmです。

エンジンは1500㏄で、最高出力は109ps/6,000、最大トルクは13.7kgf・m/5,000rpmです。

3代目でボディーが大きくなった「インサイト」の気になる車両寸法は、全長4,675mm×全幅1,820mm×全高1,410mmとなっており、全長は280mm、全幅は125mmも大きくなっています。

ホンダ「インサイト」EXの後方画像

試乗車のボディーカラーは「ルナシルバー・メタリック」というシルバーで、標準色でありながらもメタリックの輝きがしっかり放たれておりとても良い色でした。

「インサイト」のボディーカラーは全7色で、すべてのカラーは落ち着いた輝きを放つメタリックかパール系のカラーになっています。

その中でもワインレッドの輝きが特徴的な「プレミアムクリスタルレッドメタリック」は女性にも人気が出そうなカラーです。

今回試乗した「インサイト」の車両価格はEXで3,499,200円となっています。

他のグレードの価格もここで紹介しておきます。

◆インサイトグレード別車両価格

(円)LXEXEX‐ブラックスタイル
価格326万349万362万

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インサイトEXの走行性能

ホンダ「インサイト」EXの前席全体画像

今回のディーラーは交通量の多い国道沿いにあるお店でしたので、国道での中速走行と市街地走行をメインに走行させていただきました。

まずスタートスイッチをオンにするとエンジン音が聞こえてきました。

「インサイト」はエンジンで走行するのではなく、モーター走行と聞いていたので少し違和感は感じましたが、冬などの寒い日などは暖気がかかるそうです。

ホンダ「インサイト」EXの運転席画像

エンジンがまわりアイドリング状態となっていても、車内への音の入り込みはかなり少ないと感じました。

運転席に乗り込むときに自分でドアを開けましたが、少し重みを感じたのでしっかりと遮音されていると思います。

では早速「インサイト」を走らせてみます。

インサイトEXのシフトボタンまわり

「インサイト」のシフトチェンジはセレクトスイッチを押して切り替えるタイプで、まだまだ採用している車も少なく珍しいですね。

ドライブボタンを押して電子制御式のパーキングスイッチを解除すると走行することができます。

ホンダ「インサイト」EXのハンドル

ハンドルはスムースレザーなので触感がよいのと、ハンドルが少し太めに出来ているので握りやすいです。

以前某メーカーの最新ドイツ車セダンに乗ったことがありますが、その時のハンドルの感触に近い感じがします。

国道に出てアクセルを踏み込んでみると、モーター走行特有の切れ目のないスムーズな走行に感動を覚えました。

私自身も普段ハイブリッドカーに乗っているので慣れっこなはずですが、「インサイト」のモーター走行の方がトルクが太く、加速が力強いです。

全幅が長くなりボディー剛性がしっかりしているので速度を上げても安定感があります。

走行していると急にエンジンがかかることがありますが、これはモーター走行用に発電するために始動しています。

ホンダ「インサイト」EXのメーター

多くのハイブリッドカーは加速して力が必要になった時に補助的にエンジンでパワーを補うタイプですが、「インサイト」のエンジンは発電用なので走行状況に関係なくエンジンがかかります。

なので変なタイミングでエンジンがかかるので少し違和感を感じるかもしれません。

ただ「インサイト」も高速走行の際にはエンジンから直接動力がつながる様になっていますが、国道の走行ではそのような状態にはなりませんでした。

国道から裏道に入っても、モーターの加速は気持ちがいいです。

トランスミッションはCVTなので、ガソリン車の場合はエンジンの回転数があがり、その後速度が上がってくるズレがあるのですが、「インサイト」はモーター駆動なのでアクセルを踏んだ瞬間から最大トルクを発揮し、シームレスに加速します。

その力強さはとても1500㏄の車とは思えないです。

ホンダ「インサイト」EXのアルミホイール

走行中に何度かエンジンはかかりますが、エンジン音が静かすぎて「いつからかかっているの?」「いつの間に切れていたの」となるくらい静かです。

走行中にエンジンがかかっていても静かですが、エンジンがかかっていないと気持ち悪いくらい静かです。

走行安定性も注目すべき点です。

ちょっとしたカーブや左折の時もボディー剛性が強いので、いやなロールがありません

後部座席の人も快適なドライブを楽しむことができると思います。

全幅が広いうえに全高も低いので、安定性という面では抜群です。

今までの「インサイト」はコンパクトでしたが、ボディーが大きくなっているにもかかわらず1500㏄のエンジンなので、どんな走行フィールになるのだろうと思っていましたが、ボディーの大きさに引けを取らないくらい力強い走行性能でした。

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インサイトの安全性能

ホンダ「インサイト」EXの正面画像

3代目「インサイト」の安全性能は最新のホンダセンシングを搭載しています。

ホンダセンシングには検知が難しいといわれる歩行者を検知することができるミリ波レーダーと単眼カメラの2つセンサーにより安心快適な運転を支援します。

ホンダセンシングには「衝突軽減ブレーキ」「誤発信抑制機能」「歩行者事故低減ステアリング」「路外逸脱抑制機能」「渋滞追従機能付ACC」「LKAS(車線維持支援システム)」「先行車発信お知らせ機能」「標識認識機能」「後方誤発信抑制機能」「オートハイビーム」などの機能が装備されています。

さらに「インサイト」には「ドライバー注意力モニター」や「ブラインドスポットインフォメーション」もついているのです。

今回は数あるホンダセンシングの装備の中から、「歩行者事故低減ステアリング」と「後方誤発進抑制機能」と「ドライバー注意力モニター」の3つの機能を紹介したいと思います。

まず、「歩行者事故低減ステアリング」ですが、約10㎞/h~40㎞/hでの走行中に車線を外れ、路側帯の歩行者と衝突しそうな際に音とマルチインフォメーションディスプレイで表示し警告します。

その際にはステアリングも制御して回避操作を支援してくれるので、歩行者との事故抑制に効果的なシステムです。

インサイトEXの後方画像

次に「後方誤発進抑制機能」は後方に障害物があるにも関わらず、ギアセレクターがリバースの状態でアクセルペダルを強く踏み込んだ際、急な後退を防止するとともに、音とマルチインフォメーションディスプレイの表示により警告してくれます。

急いでいるときのうっかりミスや高齢者のセレクトレバーの入れ間違いによる事故被害が多く報道されていますが、そういったミスによる被害者がこの機能により減らすことができるのです。

最後に他の車ではあまりみない「ドライバー注意力モニター」について詳しく紹介します。

この機能はドライバーの状態を検知し注意を促す機能で、走行時のステアリング操作から、居眠り運転や不注意運転を検知します。

状況に応じてマルチインフォメーションディスプレイに注意力レベルの表示を行い、音やステアリングに振動を与えて注意喚起します。

ドライバーが意識的にハンドルだけをふらつかせてもこの機能は反応しませんでした。ちゃんと居眠りの際の動きを察知しているようです。

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インサイトの燃費

発進のカタログ燃費はJC08モードで34.2㎞/Lです。

最近はWLTCモードでの表記が多くなりましたが、「インサイト」のWLTCモード燃費は28.4㎞/Lです。

今回は国道と市街地の走行をさせていただいた「インサイトEX」の実燃費は18.5㎞/Lでした。

1,500㏄のハイブリッドということもあり20㎞/L以上は走れるかなと思っていましたが、意外と燃費は伸びませんでした。

私の運転だけで見ても当てにならないので、実際のインサイトオーナーの口コミをみてみると一番燃費が良い方で24.0㎞/Lで、悪い方でも17.0㎞/Lでした。

なので私が試乗したときの燃費は「インサイト」の実力なのでしょう。

しかしながら、私の乗っていいるハイブリッドカーは1,800㏄で17.0㎞/Lの実燃費でボディーも「インサイト」よりも小さいので、そのことを考慮すると「インサイト」のボディーサイズでは燃費は良い方だと思います。

「インサイト」のグレード別の実燃費はまだ情報が乏しいため、JC08モードとWLTCモードのみ紹介しておきます。

◆インサイトグレード別燃費

(km/L)LXEXEX‐ブラックスタイル
WLTC28.425.625.6
市街地25.822.822.8
郊外29.727.127.1
高速道路28.826.226.2
JC0834.231.431.4

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インサイトEXの試乗記まとめ

ホンダ「インサイト」EXの全体画像

「新型インサイト」は、ボディーも大きくなりハイブリッド性能も2モーターで走行性能も向上しており、今までの「インサイト」の印象を大きく変えました。

ホンダ車では最新のホンダセンシングも装着しており、ナビやETC2.0などの必要となるオプション装備もすでに標準でついていながら、価格は300万円台で購入できる「インサイト」はすごく魅力を感じます。

クラウンやレジェンドの様なラグジュアリーセダンとまではいきませんが、それに準ずるくらいの居住性の良さもありましたので、コストパフォーマンスはかなり良いでしょう。

それに加えてハイブリッドカーで燃費も20㎞/L前後と良いので、購入後のランニングコストも抑えることができると思います。

今回「インサイト」の試乗レポートを見て興味を持っていただけた方は、ぜひホンダのディーラーへ行って「インサイト」に試乗してみてください。

この走行フィールは乗った方でないと理解できないと思います。

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