トヨタ・ランドクルーザー4.6Lを実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。
ランドクルーザー4.6Lの安全性能
ランドクルーザーの安全性能は先進の衝突回避支援パッケージを全車に標準装備しており、運転支援から予防安全、衝突安全まで突き詰めて総合的な安全性能になっています。
ランドクルーザーには、ミリ波レーダーと単眼カメラを併用した「トヨタセーフティーセンスP」を採用し、統合的な制御により、車だけではなく、歩行者の認識も可能となったので、事故回避や衝突被害の軽減を支援します。
トヨタ「セーフティーセンスP」では、プリクラッシュセーフティシステムやレーダークルーズコントロール、レーンディパーチャーアラート、オートマチックハイビームという機能が標準で装備されています。
プリクラッシュセーフティシステムは前方の車両や歩行者をミリ波レーダーと単眼カメラで検出し、警報と表示で知らせます。
ブレーキを踏めた場合はプリクラッシュブレーキアシストが作動し、踏めなかった場合はプリクラッシュブレーキを作動させて衝突回避、または被害軽減をサポートします。
レーダークルーズコントロールは、ミリ波レーダーからの情報により、先行車を認識し、設定した車速域の中で車間距離を維持しながら追従走行します。
設定速度は50~100km/hまで可能なので高速道路での使用に向いています。
レーンディパーチャーアラートは道路上のラインを単眼カメラで認識し、ドライバーがウィンカー操作を行わずに車線を逸脱する可能性がある場合にブザーを表示で知らせてくれます。
オートハイビームは、ハイビームとロービームを自動で切り替えてくれます。夜間の歩行者などの早期発見をサポートします。切り替え忘れや、手動操作の煩わしさも一切ありません。
その他、ランドクルーザーの安全性能としては、ブラインドスポットモニターやマルチテレインモニター、クリアランスソナー&バックソナーで大きな車体の死角や見にくい場所をサポートします。
ランドクルーザー4.6Lの走行性能
ランドクルーザーの走りと言えば、信頼性と耐久性が高く、悪路走破性に優れているのが特徴です。
今回の試乗は街乗りなので、ランドクルーザーの持っている性能の一端しかみることが出来ませんが、そんな走りができるのか楽しみです。
実際に運転席に座ってみると、コックピットはゆったりと広々しています。
センターコンソールの幅が広く、駆動操作系のスイッチやジョグが集約されているので、マシンを操作している様な楽しい気持ちにさせてくれます。
まずステアリングですが、ボディーが大きいのにスイスイ回すことができます。低速時では切る角度が少なく、とり回しが良い印象です。
ランドクルーザーにはVGRS(バリアブル・ギヤ・レシオ・ステアリング)で車速に合わせたステアリング操作のギヤ比を変えて、操作性と走行安定性を実現しています。
低速域では取り回しの良さを高め、中速域では軽快で扱いやすく、高速域では穏やかで安定感のあるレスポンスになっています。
また視認性で言えば、フロントガラスが大きいことや、ボンネットの形状が縦に抑揚のあるデザインになっているので、走行時の車両感覚がつかみやすくなっています。
そのため、すれ違いの難しい狭路でもボディーの大きさを感じさせない視認性になっています。
走行時の乗り心地もフワフワしていることもなく、道路の凹凸もしっかり処理されており、静かにスーッと走行してくれるので、快適なクルージングをしているかの様です。
走行も走りだしからトルクを感じることができるので、低速域でもエンジンは低回転でしっかりとした力強い加速を発揮することができます。
V8エンジンで最大トルクも46.9kgf・mあるので最上級の満足が得られます。
低速域から中速域への加速もアクセルを載せている位の踏み具合でしっかり加速します。
この加速であれば、おそらく100km/Lくらいまでの加速はリニアに出るのではないでしょうか?
街乗り走行ではボディーの大きさも苦にならない取り回しの良さと加速の機敏さを味わうことができました。
しかし、ランドクルーザーの走行性能は市街地ではなく、悪路に入ってから大きな差が出ます。
本来は試乗で悪路走破もしてみたいのですが、ディーラー周辺では中々条件に合う道路が無いため、今回はお伝えすることができませんが、どんな機能があるのかは紹介しておきたいと思います。
まずランドクルーザーには4WDの性能を最大限に引き出す、マルチテレインセレクトがあります。オフロードでトラクションやブレーキを最適に制御し、4WDの性能を最大限に高める最新のシステムです。
ロック・ロック&ダート・モーグル・ルーズロック・マッド&サンドの5つのモードに切り替えることができ、路面状況に応じたブレーキ油圧モードに切り替わります。
特に凹凸が激しいオフロードや滑りやすい路面で走破性を高めます。
クロールコントロールは凹凸の大きいオフロードや滑りやすい路面を走行する際に、アクセルやブレーキ操作をすることなく、ステアリング操作のみで極低速走行が可能です。
ホイールスピンや車輪のロックを抑制するためスタックからの脱出能力が高く、駆動系への負荷も軽減します。
その他、雪道やオフロードでのスリップを検知した際に空転した車輪へブレーキをかけ、残りの車輪に駆動力を配分するトラクションコントロールや、急な登り坂や滑りやすい坂で発進する際に後退をブレーキ制御で緩和するヒルスタートアシストなどの機能がついています。
これらによりランドクルーザーは街乗りだけに留まらず、他の車では入り込むことができない悪路でも走破できる、信頼の高い車だと言えます。
ランドクルーザーの燃費
ランドクルーザーは4.6LのV8エンジンを搭載していることもあり、燃費はカタログでも6.7km~6.9kmしかありません。
フルタイム4WDであることや、車両総重量も2.7t~3.1tあるのでかなりのヘビー級です。燃費が悪い条件が揃っていますが、ランドクルーザーの気になる燃費をグレード毎に見てみたいと思います。
(km/L) | GX(5人乗り) | AX | AX Gセレクション | ZX |
---|---|---|---|---|
JC08モード | 6.9 | 6.9 | 6.7 | 6.7 |
実燃費 | 7.1 | 7.1 | 6.9 | 6.9 |
ランドクルーザーはJC08モード燃費よりも実燃費の方が良くなる傾向がある珍しい車種です。
どの実燃費の口コミをみても6.3~7.9km/Lでの実燃費が多く、平均すると表のような実燃費になります。
とは言えども重量が重く、排気量が大きいランドクルーザーは燃費が悪い車といえるでしょう。
しかしながら走行時のアクセルワークに気を使ってあげることで燃費を延ばすことは可能だと思います。
今回試乗した6kmの走行は平坦な市街地道路の走行で50km/Lくらいの走行がメインでしたが、平均燃費は6.5km/Lでした。
乗車時に確認した平均燃費も6.7km/Lでしたので、やはりカタログと同程度の実燃費であることがわかります。
ランドクルーザー4.6Lの試乗記まとめ
今回ランドクルーザーに試乗しましたが、いかがでしたか?ランドクルーザーの良さは街乗りでの試乗では中々お伝えすることは難しいと思います。
悪路走破には国産車の中では最高レベルの機能を十分備えています。
また車内インテリアはその走破性の良いワイルドな印象とことなり、ラグジュアリーな高級車に乗っている様な装備です。
今回試乗したAXは若干弱い部分もありましたが、AX“Gセレクション”以上のグレードであれば文句の付け様はないと思います。
環境性能や燃費に関しては、走破性重視になっている車なので、ウィークポイントではありますが、唯一無二のこの走破性を選びたいのであれば仕方がないのかもしれません。
価格は472万円~683万円とかなり高級なSUVなので中々街中でお目にかかることがありません。
また試乗車はいかんせん少ないので中々現車をじっくり見ることができませんが、興味がある方は是非トヨタのお店に足を運んで見て乗ってほしいと思います。
ちなみにランドクルーザーの盗難率は非常に高いと営業マンが言っておりました、購入する際は万全なセキュリー機能も忘れずにつけるようにしておきましょう!
【5・8人乗り】ランドクルーザーのメリット・デメリット(欠点)
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