トヨタ

アルファード・S“Cパッケージ”の試乗記(走り・加速性能)静粛性、走行安定性は◎力強さは△

トヨタ「アルファード・S“Cパッケージ”」を実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。

アルファード『S“Cパッケージ”』の運転席画像

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アルファード『S“Cパッケージ”』の走行性能

アルファード『S“Cパッケージ”』のスタートボタン

では実際にアルファードの試乗をしてみます。今回は3車線の国道をメインに起伏の少ない約5kmの区間を2回走行させて頂きました。

試乗した日は寒波が押し寄せてきた日でかなり寒い(氷点下)日であったので、エンジンを始動させると暖機運転でエンジンを回転数高めで回っていました。

アルファードS“Cパッケージ”の正面画像

暖機運転が終わると回転数は下がるので、停止中の車内はエンジンがかかっていないのかと思うくらい静かになります。

走行中もエンジン音はかなり静か

アルファードS“Cパッケージ”の室内の画像

実際に走らせている最中もエンジンの音はかなり静かです。私は型落ちのアルファードに乗っていますが「本当に同じ車種なの?」と思うくらい、エンジンの静粛性は向上しています。

ロードノイズも全くしないという訳ではありませんが、車内にはノイズが響かない様に工夫がされている様です。

アルファードS“Cパッケージ”のシフトレバー

アルファードは高剛性ボディーに塗布型制振材を適切に配置し、エンジンルームと室内を隔てるダッシュパネルにサンドイッチ鋼板を設定することでこの静かさを実現しています。

さらには、吸遮音材の最適配置と、高遮音性ガラスの採用に加え、ダッシュサイレンサーに部分接着フィルムを採用して優れた遮音性も実現しています。だから車内が静かなのですね。

走りだしの引っ張る感じは少し薄い

アルファードS“Cパッケージ”の18インチアルミホイール

今回試乗したアルファードが2.5Lのガソリン車であったので、最大トルクが24.0kgf・m/4,000rpmとトルクは若干低めなので、走り出しの引っ張る感じは少し薄い気がしました。車両重量が2t超えの大型ミニバンなので仕方がないですね。

走り出しの爽快感を求めるのであれば2.5Lガソリン車ではなく、3.5Lかハイブリッドが必須になるでしょう。パワーも物足りなさはありませんが、余裕があると言った感じでもありません。

今回大人3人で乗車して許せるくらいなので、定員いっぱいで乗車した際には非力さを感じてしまうと思います。

カーブでも嫌な揺れが少ない

ハンドリングや操縦安定性はかなり良いです。ボディーがガッチリしているので、スピードが乗った状態でカーブに入ってもしっかりと道路に食いついてくれます。嫌な揺れなどは少ないです。

何よりハンドルの中立部分の曖昧さが少ないので、ハンドルを切った瞬間から左右にしっかり反応してくれるので、かなり運転がしやすいと思います。

アルファードS“Cパッケージ”のハンドル

この安定性はダブルウィッシュボーンリアサスペンションに加え、ショックアブソーバーの減衰力を適正化する新型バルブを採用しており、さらにボディー剛性を高めるために構造用接着剤の適応範囲を拡大したことで優れた走行安定性を手に入れたのです。

2.5Lのアルファードは静粛性や居住性、走行安定性は◎ですが、力強さは少し難ありの△といったところです。走行性能に拘る方は、ハイブリッドか3.5Lをおススメします。

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アルファード『S“Cパッケージ”』の安全性能

アルファードの安全装備はかなり充実した装備内容に進化しています。今回アルファードに標準装備されているのか以下の通りです。

「プリクラッシュセーフティー」「レーントレーシングアシスト」「レーダークルーズコントロール」「ロードサインアシスト」「オートマチックハイビーム」「先行車発進告知機能」「ドライブスタートコントロール」などが付いています。

今回は数ある安全装備の中から、トヨタブランド初採用の「プリクラッシュセーフティー」「レーントレーシングアシスト」と、トヨタブランド国内初の「ロードサインアシスト」を紹介したいと思います。

夜間も歩行者対応の「自動ブレーキ」

アルファードS“Cパッケージ”のリア画像

まずは、トヨタブランド初採用の「プリクラッシュセーフティー」を見てみましょう。単眼カメラとミリ波レーダーで前方の車両や歩行者を昼夜問わず検知し、さらに昼間であれば自転車運転者まで検知してくれます。

検知すると警報ブザーとマルチインフォメーションディスプレイ表示で衝突の可能性を知らせ、ブレーキを踏んだ場合はプリクラッシュブレーキアシストを作動し、踏めなかった場合はプリクラッシュブレーキを作動させて被害軽減に努めます。

車線のはみだしを警告したりハンドル操作をアシスト

アルファードS“Cパッケージ”のインパネ周り

続いて「レーントレーシングアシスト」は車線から逸脱する可能性があることを警告したり、車線からの逸脱を避けるためにステアリング操作支援を行います。

さらに驚きなのは、高速道路などを走行中にレーダークルーズコントロールを作動させると、車線維持に必要なステアリング操作支援まで行ってくれます。

道路標識をディスプレイ表示

最後に「ロードサインアシスト」はカメラで認識した道路標識をマルチインフォメーションディスプレイに表示するシステムで、標識の見落としを減らしてくれます。

ディスプレイに表示中に速度規制値を超過した場合は表示の点滅でドライバーに告知する機能も備えています。

アルファードにはこれらの安全機能を備えており、ドライバーの安全と疲労軽減に役立っています。

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アルファードの燃費

ここではアルファードの燃費を見ていきます。カタログに記載されているJC08モード燃費は実際の燃費とは異なることが多いです。ここではJC08モード燃費とネットの口コミで上げられている実燃費を見比べながらアルファードの燃費について語りたいと思います。

エンジン駆動JC08モード実燃費
ハイブリッドE-Four18.4km/L11.0km/L
3.5L2WD10.6~10.8km/L7.0km/L
4WD10.4km/L6.9km/L
2.5L2WD11.4~11.6km/L8.0km/L
4WD12.0~12.4km/L9.2km/L

今回試乗した2.5Lエンジンのアルファードは10kmの道のりでは実燃費は6.8km/Lしかありませんでした。これは暖機で余分にガソリンを消費していることもあり、あまり良い結果とは言えません。

2.5Lの実燃費は平均8.0km/L

実際にはどの程度の実燃費になっているのか、ネットの口コミや実際に購入した知り合いに聞いてまとめてみた結果、試乗した2.5Lエンジンは8.0km/L位は走行することが分かりました。

ハイブリッドの実燃費は平均11.0km/L

アルファードS“Cパッケージ”のメーター

ちなみに一番燃費が良いとされているハイブリッドでは11.0km/L程度しか走行できず、2.5Lエンジンの実燃費と3.0km/L位しか差がありません。

実際にディーラーのサービスマンもアルファードに関して言うと、ハイブリッドはおススメできないと断言していました。

おススメできないと言うのは語弊があるので捕捉しますが、燃費での燃料代節約を考えている方にはおススメできないと言うことです。車両価格で100万円近くの価格差があるので、燃料代で還元しても車両価格差は埋められないのです。

ハイブリッドを選択する方は、高級車なので静粛性を極限まで求めたいという方や、2モーターが生み出す力強い走り出し(トルク感)を求める方にはおススメできる車です。

なので、価格と燃費のバランスで見れば、2.5Lガソリン車が一番コストバランスのとれた車といえるでしょう。

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『S“Cパッケージ”』の試乗まとめ

アルファードS“Cパッケージ”の全体画像

今回はアルファードのS“Cパッケージ”を試乗しましたがいかがでしたでしょうか?安全装備がかなり充実して、インテリアもエグゼクティブパワーシートで贅を感じ、走行安定性と静粛性に優れたアルファードに私も心がなびきそうになりました。

車両価格は高いと感じる方が多いと思いますが、高いだけの理由が試乗することで納得できる1台だと思います。

アルファードのグレード設定は細かく豊富に存在しているので、自分好みのグレードを見つけ出すことができるかもしれません。

今回アルファードが気になった方は、トヨタのお店へ足を運んで見て下さい。

2018年12月アルファードの
値引目標は▲27万です。

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