三菱アウトランダーPHEVを実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。
アウトランダーPHEV・Gセーフティーパッケージの走行性能
今回は1泊2日で借りて試乗させていただいているので、色々な走り方をしてみたいと思います。
まず走り出しで感じるのはモーターの走り出しの良さです。
さすがモーター、トルクを感じる力強い走り出しを体感できます。
また走りと裏腹に、走行音が静かです。SUVに乗っているのではなく、VIPカーやサルーンカーに乗っているかの様です。
ディーラーを出て市街地を10km以上走行しましたが、エンジンが全くかかりません。
実はディーラーを出る前にしっかりと充電をフルにしておいて下さったようで、ずっとEVの静かな走行でした。
カタログではEV走行のみで60km位走行できるって書いてありましたが、実際はどうなのでしょうね?後で紹介する燃費の所で詳しくお話ししますが、街乗りでもう一つビックリしたことは、EVの速度領域が広いことです。
プリウスなどでは40km/h位で走行してもEVが解除されてしまいますが、アウトランダーHEVは100km/hで走行してもエンジンはかからずに走行することができます。
市街地を抜けるとアップダウンの激しい峠道に入りましたが、上り勾配のキツイ坂道でもエンジンはかからずEVのみで走行します。馬力もあるので加速もスムーズです。
舗装の悪い凸凹道でも、ショックをしっかり吸収してくれているので、乗っていて安心感があります。
ワインディングでもアウトランダーPHEVは抜群の安定感を発揮しています。
SUVで背が高いので一見不安定にも見えるのですが、アウトランダーPHEVは床下に重量のあるバッテリーを積んでいるので、重心が低くワインディングでも安定した走行が楽しめるのです。
全グレードで4WDなのも気に入っています。4輪駆動にしていることで七曲りになっている様なカーブが連続する道でも、軽快なハンドル操作をすることができ、だれでも意のままにアウトランダーPHEVを操作することができます。
雨で滑りやすい状況の路面でも4WDがピタッと吸い付いている様な走りを体験することができます。
三菱が誇る昔からの4WD技術はPHEVにもしっかり受け継がれていると思います。
高速道路に入ってもEVモードは解除されずエンジンは回りません。
ただし高速走行では、EVでの航続可能距離がみるみる内に減ってゆき、高速道路に入って20km位走ったところでバッテリーが無くなってしまいました。
高速道路ではレーダークルーズコントロールが役立ちます。
時速115km/hまで速度設定ができ、前走車との車間も3段階で調節できます。
コンピューターが加減速を行ってくれるため、スムーズな走行を楽しむことができます。
またこのレーダークルーズコントロールは自分でアクセルワークをするよりも若干低燃費になっているようです。
駆動はエンジンに切り替わっていても依然走りはパワフルです。
エンジンでも最大トルクは19.0㎏f・m、最大馬力は118psあるので、ストレスは感じません。
アウトランダーPHEVはバッテリーがある状態では、EV走行モードとなり、バッテリーが少ない状態ではエンジンで発電をしながらモーターで走るシリーズ走行となります。
また高速道路などのスピードを要する時はエンジンで走行しながらモーターがアシストするパラレル走行モードになります。
どの走行状態でもアウトランダーPHEVはSUVで4WDの力強さを常に感じることができる走行を楽しめるのです。
アウトランダーPHEVの安全性能
アウトランダーPHEVには先進のテクノロジーを搭載した安全装備、三菱e-アシストを搭載しています。
機能は様々ありますが、標準装備でついてくる装備は4つありますので、今回はこの4つを紹介します。
まず1つ目は衝突被害軽減ブレーキシステムです。
これはレーザーレーダーとカメラにより、前方車両や歩行者を検知します。衝突の危険が迫っている時は、警報や自動ブレーキで衝突被害を軽減、回避して安全運転をサポートします。
2つ目はレーダークルーズコントロールシステムです。
電波式レーダーにより認識した先行車の走行状態に合わせて、自車の走行を制御します。具体的には車間距離を保ち、追突の危険性を減らします。
高速道路の長距離渋滞時などの停止・発進を繰り返しシーンでも効果を発揮し、ドライバーの疲労軽減に役立ちます。
しかしながら一般道やカーブの多い峠道などで使用すると少々危険なことも起きてしまうのです。
実際にあったことでは、街中などの車間距離をあまりとらないシーンで使用した場合、前走車が車線を変えていなくなった時に、その前の車を認識することができずに加速して、結果急ブレーキを踏まなくてはいけないことがありました。
またカーブの多い峠道で使用した場合は、左カーブで前走車がいないと認識し、カーブ内で急に加速を始めることがありました。これはかなり高い頻度で起きてしまうので注意です。
やはりサービスマンも言っていましたが、高速道路で高い効果を発揮する物だと思います。
3つ目は車線逸脱警報システムです。これはカメラにより前方の車線位置を常に監視、車線を外れそうになると警報で知らせます。
わき見運転などのふらつきに効果を発揮しますが、街乗りでは良く警報がなるので、私はこの機能をOFFにしていました。
最後にオートマチックハイビームです。この機能は対向車や先行者など道路周辺の明るさの有無により、ハイ&ロービームの点灯の切り替えを自動で行ってくれます。
遠方の視認性を高めるとともに、手動操作の煩わしさがありません。
しかもこの機能はかなり正確に対向車を認識して切り替えを行うので、対向車に不快な思いをさせることもないので、かなり高性能な機能だと感じました。
その他のオプション機能としては、後側方車両検知警報システムや後退車両検知警報システムに誤発進抑制機能などがあります。
アウトランダーPHEVの燃費
気になるアウトランダーPHEVの燃費をみていきましょう。まずはJC08モードの燃費です。
グレード | Sエディション | Gナビパッケージ | Gセーフティーパッケージ | M |
---|---|---|---|---|
燃費(km/L) | 19.2 | 19.2 | 19.2 | 19.2 |
JC08モードでは19.2km/Lとなっています、今回私が走行した距離300kmでガソリンの給油は18.33L、充電を2回行った結果、実燃費は16.3km/Lでした。
ここで示されているJC08モードはあくまでもハイブリッド走行をした時の結果です。
長距離走行でも、急速充電を小まめに行っていれば、EVで走行できる距離が長くなるので、当然燃費も向上しやすくなります。
またショートトリップであれば、限りなくEVのみで走行させることが可能で、ガソリン代は殆ど使わなくて住んでしまいます。
ちなみに、バッテリーを満充電にした状態でEV走行を行うと、カタログ上では60.8kmと記載されていますが、実際には50kmにも満たないのです。
高速道路など、速度を出す走行では、更にEVでも航続距離は縮まってしまうのです。
今回私が走行したのは、満充電で市街地を10km/L、峠道を15km、高速道路を20kmで計45kmの走行ができました。
航続距離をカタログ値と比較してみると、かなり短くなってしまいました。
ちなみに急速充電は25分でバッテリーが80%まで回復します。
普通充電の場合は4時間で満充電となるのです。
この急速充電機は充電カードを持参すれば、三菱自動車のディーラーのみならず、日産自動車のディーラー、道の駅、高速道路のパーキングエリアでも充電が可能です。
旅の途中のちょっとした休憩時間でも、急速充電器を挿しておくだけで充電が回復し、経済的なEV走行をすることができるはありがたいですね。
私も今回充電は日産のディーラーでやらせて頂いちゃいました。
最後にアウトランダーPHEVの唯一無二な点を紹介しちゃいます。
実は日本の中でもアウトランダーPHEVしかできないと言われており、震災などでも役立ったのです。
それは、駆動用バッテリーから電力を取り出して、情報機器や生活機器、調理器具などに使えるのです。
アウトランダーPHEVが満充電の状態であれば1日分の一般家庭の消費電力が賄え、エンジンでの発電を組み合わせれば、ガソリン満タン状態で10日間は生活することができます。
アウトドアなどでもアウトランダーPHEVの電力を使用することで、新しいレジャーの形が見いだせて、自分だけの楽しみ方が見つかると思います。
アウトランダーPHEV・Gセーフティーパッケージの試乗記まとめ
今回三菱自動車から1泊2日でお借りしたアウトランダーPHEVはSUVのカテゴリーとしての走行性能や走破性を持っており、PHEVとしてのモータートルクの良さや低燃費という面でも人気が高いです。
EVのみで走行できる距離や速度幅も広がり、益々経済的で実用性の高い車になりました。
国内では唯一無二の車で、バッテリーで家電製品が使うことができたり発電まで出来るので人気急上昇中です。
国も購入時に補助金を出すなど、PHEVへの関心も高まっています。
今なら1泊2日でアウトランダーPHEVを余すことなく体感できると思いますので、是非三菱のディーラーに足を運んでみてください。
【5人乗り】アウトランダーPHEVのメリット・デメリット(欠点)
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