三菱パジェロ・エクシードを実際に試乗運転してきた感想を書きたいと思います。
三菱パジェロ・エクシードの安全性能
パジェロの安全性能は他社のSUVやRVとから少し遅れをとっている印象です。
衝突回避支援システムやクルーズコントロールは一切付いていません。
最近の車では軽自動車でも装備されているので、その点では少し劣っています。
しかし、私も同じですが昔堅気の方は「そんなのいらないよ」って言う方も未だ多くいるのも事実。
よってパジェロに装備がなくても関係ないのかもしれませんね。
ではパジェロの安全性能はどんな物があるのか見ていきましょう!
まずボディの安全性はかなり高いです。衝突安全強化ボディRISEを採用しています。
これは、モノコックボディーならではの高エネルギー吸収構造で衝突時の衝撃をやわらげ。
高耐力キャビン構造で乗員のための空間を確保します。高張力鋼板の多用と溶接点数の増加により、軽量化と高剛性化を両立しています。
室内はSRSエアバックを採用しています。運転席・助手席にはデュアルステージSRSエアバックを採用し、車両前方からの衝突時に一定レベル以上の衝撃を感知すると作動します。
衝撃の大きさでエアバックを2段階で制御します。
車両側面からの衝突時はSRSサイド&カーテンエアバックが効果を発揮します。
腕や胸部を守るフロントシートのサイドエアバック、頭部を守るカーテンエアバックを採用しています。
走行時の安全確保という面では、マルチモードABSやアクティブスタビリティ&トラクションコントロールが付いています。
マルチモードABSは滑りやすい路面や高速走行時の急ブレーキで、後輪ロックによって起こしやすい横すべりを制御します。
4つの走行モードに合わせて最適な制動力を発揮させるマルチモードです。またEBDも付いており、乗員や積載量に応じて、後輪ブレーキ制動力を最適に調整します。
アクティブスタビリティー&トラクションコントロールは滑りやすい路面や、緊急回避時の急ハンドルで車両の不安定な動きや車輪のスリップを制御して安定走行を支えます。
またぬかるみや雪道などでの発進時や急こう配での登坂・降坂時に駆動輪のスリップを感知すると、そのタイヤにブレーキをかけるとともにエンジンの出力を最適に制御します。
この2つの機能を組み合わせることで、いちだんとスムーズな発進・加速をサポートするのです。
最後に悪路走行のパジェロには必須のリヤデフロックです。強力な脱出性能と悪路走破性を実現するリヤデフロックは安定した駆動力を伝達、深い砂地や泥ねい地などで強力な走破性を発揮するのです。
三菱パジェロ・エクシードの走行性能
念願のパジェロの試乗です。シート位置がとにかく高くで視界がいいですね。
最近のSUVは乗用車に近い感覚になっており、シート位置が低めになっていますが、パジェロは正統派です。
但しポジションが高い分、乗車時の乗り込みは少し大変かもしれません。特に小柄な方や女性は要注意ですね。
最近の車ではこの視点の高さは中々味わえないので気持ちがいいです。フロントウィンドもやや立たせてあるので、圧迫感をしっかり抑えています。
エンジンフードやフェンダーラインなどでボディの見切りも良くなっています。
座っている位置もかなり外側に配置されています。特にオフロードを走行する時にはタイヤを通す位置が少しでも狂うとスタックしてしまったりするので、なるべく正確にタイヤの通り道を把握する為の工夫ですね。
では実際に走らせてみます。エンジンはプッシュスタートシステムではなく従来の通り鍵を挿して回します。
エンジンをかけてみると、ディーゼルエンジンなのにアイドリングがそこまで煩くありません。
微かにディーゼル特有のボコボコした音が聞こえてくる程度です。最近のクリーンディーゼルは本当によくできていますね。
ディーラーを出て加速すると、驚くにはトルクの太さです。やっぱりディーゼルですね。
しかもターボを搭載しているので、太いトルクを低い回転数で実現しています。数値でみると45.0kgf・m/2000rpmです。
よって走り出しから最大トルクが発揮できるという点では、いつでもパジェロにビックトルクを愉しむことができると言うわけです。
国道に合流しました、60km/h位の流れに載せるために更にアクセルを踏み込むと今度は馬力の高さを感じます。
馬力も3500回転で最高出力190PSを発揮するマシンなので、この様に早く加速をしたい時や、高速道路の追い越しなどでは性能を発揮します。
パジェロにはトランスファーレバーが付いており、走行するシーンに応じて適切な駆動を選択することができます。
通常の街乗りであれば2H(後輪駆動)に設定しておけば前輪は駆動しないので、環境に配慮した低燃費走行を実現できます。
4H(フルタイム4WD)は前後輪の駆動を最適に制御してくれるので、高速安定性とニュートラルな旋回性能を発揮します。
その他4HLc(センターデフロック)や4LLc(ローギア直結4WD)など雪道や悪路走行に適したモードもあります。
今回はせっかくの4WD試乗なので途中から4Hをメインに走行していきます。2Hから4Hへ変えると加速をしてからの安定性がとても高く感じます。
4輪で走行しているので、アクセルも2Hで走行している時よりも踏まずに加速する感じがします。
交差点で曲がる時もハンドルが軽くなった様な印象で、なにより感動したのは狭い狭路に左折で曲がる時も、ボディが大きいから膨らんで進入しないダメかな?って思っていましたが、旋回性能が高いのでスムーズに進入することができます。
凹凸のある道でもパジェロの足回性能は高いので全く不快を感じません。
岩場などを難なく走り抜ける車ですから、この程度は当たり前ですね。パジェロはオフロード向けの車ですが、オンロードでも十分快適に走行することができました。
本当ならばパジェロの一番の得意分野でもあるオフロードを走ってみたいですが、試乗車なので中々難しいですね。
走行性能はディーゼルターボの力強さと4WDの走行安定性と旋回性能の高さ、そして足回りの強さが相まって、街乗りでもワクワクするようなドライビングを体感できました。
三菱パジェロの燃費
パジェロの燃費をみていきましょう。まずはパジェロのJC08モード燃費と口コミに多くあげられている実燃費を紹介します。
(km/L) | ロングボディー | ショートボディー | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
スーパーエクシード | エクシード | GR | VR-Ⅱ | VR-Ⅰ | ||
ディーゼル | JC08 | 10.0 | 10.4 | 10.4 | 10.4 | |
実燃費 | 8.2 | 8.5 | 8.5 | 8.7 | ||
ガソリン | JC08 | 8.0 | 8.0 | 8.4 | ||
実燃費 | 6.7 | 6.7 | 7.3 |
パジェロはボディも2tを超えていて重量級、さらに排気量も大きくパワーがあるので燃費もあまり良くありません。
今回試乗したパジェロロングボディーのエクシードはディーゼルエンジンでJC08モード10.4km/L、実燃費では8.5km/Lです。
燃費達成率は81.7%となり、ここだけみれば優秀に見えますが、元の燃費が低いので経済的には負担となります。
ガソリン車では更に下がり、JC08モードで8.0km/L、実燃費で6.7km/Lです。
ハイオク仕様なのでガソリン単価も高くなりますので、ディーゼルよりもコストがかかります。
今回試乗したルートは平坦な流れの良いルートで7km程度です。
走行モードを4H(フルタイム4WD)にしていたこともあり燃費は下がる条件でしたが、実燃費は8km/Lでした。
よって長距離ドライブが多い方や、乗り方に気をつかえばJC08モードくらいの燃費は出せる可能性が高いと思います。
このディーゼルエンジンはコモンレール式燃焼噴射システムによって、ディーゼルならではの低燃費性が更に進化しています。
また減速エネルギーで発電した電気をバッテリーに充電し、アイドリングストップや走行中に貯めた電力を消費するまで発電をストップします。その間は発電機を駆動するためのエンジン負担が軽減されるので燃費が良くなります。
さらに排出ガスをクリーン化してNOxやPMを大幅に低減し平成21年排ガス規制をクリア、燃焼効率が良い為CO2の排出量も抑制できるなど、高い環境性能を有しています。
これらが相まって、クリーンエネルギー自動車導入促進対策費補助金の対象車にもなっており、パジェロは環境性能が高いというお墨付きを受けているのです。
三菱パジェロ・エクシードの試乗記まとめ
今回はパジェロのロングボディのディーゼル車エクシードに試乗させてもらいました。子供の頃からRV車やクロカンは憧れていたので、個人的にも楽しい時間を過ごすことができました。
2006年以来の車で型が古いこともあり、安全性能やインテリアの装備は若干古臭い印象も受けますが、走行性能や走破性は正統派のRV車なので本物です。
クリーンディーゼルで環境にも優しく、かつトルクの太いパワフルな走行を楽しめ、オンロードでも快適に走行できるように改良を重ねられているので乗り心地も悪くありません。
今回の試乗ではオンロードのみでパジェロの持ち味の一部しかお伝えできませんでした。
本来の持ち味であるオフロード走行を私自身も是非体感したいと思います。
三菱自動車でもパジェロは試乗車として少なく、アポイント無しでディーラーに行ってもパジェロはありません。
もし興味を持たれた方は必ずアポイントを取ってから試乗に行ってくださいね。
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