3列SUVのプジョー「5008」の外観と内装を見てきたので、写真付きでたっぷりご紹介します。
初代「5008」のミニバンスタイルから大きくデザイン変更してSUVスタイルになった2代目プジョー5008が2017年4月より日本でも発表されました。
このプジョー「5008」はガソリン車に加え、2.0Lディーゼルターボエンジンを搭載したモデルを加えた2種のパワートレインでの販売となった他、2018年7月からはディーゼルターボ車のトランスミッションが6速ATから8速ATへ進化しています。
国内では未だ数少ない3列シートのSUVですが、プジョー「5008」はデザイン性と実用性を兼ね備えてきているので、今後話題になる車だと思います。
今まで1回もプジョーの車に触れたことがありませんでしたが、今回のプジョー「5008」が路線転換やエクステリアのみならず、エンジンやトランスミッションまで進化しているので、とても興味が湧き、ディーラーにアポイントをとって見に行きました。
試乗車は5008「GTブルーHDi」
今回試乗してきたのはプジョー「5008」の『GTブルーHDi』というグレードです。
『GTブルーHDi』はエンジンは2.0Lのディーゼルターボエンジンを採用しており、クリーンディーゼルで燃費が良いので免税対象です。
最大出力は177PS/3750rpmで最大トルクは400Nm/2000rpmとなっており、ディーゼル特有のトルクの太さを楽しむことが出来るグレードです。
プジョー「5008」はガソリン1.6Lターボエンジンの「Allure」というグレードもあり、こちらは最高出力165ps/6,000rpm、最大トルクは240Nm/1,400-3,500rpmとなっています。
プジョー「5008」の特徴はトランスミッションで、ディーゼルターボ車は8速オートマチックでガソリンターボ車は6速オートマチックとなっています。
また車両サイズもディーゼルとガソリンで違いがあり、全幅だけがディーゼルターボ車の方が20mm大きくなっています。
今回試乗させて頂いたプジョー「5008」にはパッケージオプションの「ファーストクラスパッケージ&ナッパレザーシート」が付けられていました。
ファーストクラスパッケージは+30万円のオプションで「運転席メモリー付電動シート&マルチポイントランバーサポート」「フロントシートヒーター」「フロントカメラ360°ビジョン」「パークアシスト」「パノラミックサンルーフ」が装備されます。
さらに+30万円で「ナッパレザーシート」に変更することができ、柔らかな質感が特徴の高級レザーに座ってドライブを楽しむことができます。
今回の試乗車「5008」にはその両方が装備されていたので価格はかなり高くなりますが、とても快適な空間であると感じました。
ボディーカラーは「エメラルド・クリスタル」というメタリックなグリーンです。翡翠の様に輝きが美しい一際目を惹く妖艶なカラーです。
その他にも「パール・ホワイト」や「ベルネ・ネラ・ブラック」「エジプシャン・ブルー」など計6色から選択できます。
今回試乗させて頂いたプジョー「5008・GTブルーHDi」の車両本体価格は4,730,000円です。
7人乗りのSUVで8速オートマチックを採用した2.0Lディーゼルターボ車なので、価格設定としてはかなり絶妙な所を突いています。
国産競合としてはマツダのCX-8があげられますが、同じディーゼルターボ車で7人乗りの2WDでは422万円なので、価格面だけで言えばCX-8の方が安いですね。
プジョー「5008」のグレードは2グレードのみで、もう一方のガソリンターボ車「Allure」は4,040,000円となっています。
5008「GTブルーHDi」の外観(エクステリア)
ミニバンからSUVスタイルに大きく方向転換を遂げたプジョー「5008」は伸びやかなフォルムと個性的なフェイスで強い印象を残すデザインとなっています。
前からパッと見ただけだとコンパクトな印象も与えますが、良く見てみると結構ロングボディーなのです。
全高が1,650mmと低めに作られていることで、コンパクトな印象を与えているのかもしれません。それでも全長は4,640mmもあるのです。
横から見るとグランドSUVの威厳を感じます。
「5008」のホイールベースは2,840mmありアルミホイールも18インチと大径になっているのでしっかりとした出で立ちです。
アルミホイールのデザインは切削光輝のスタイリッシュでスポーティー、そして何よりホイールアーチモールの造形が筋肉質なアスリートの太ももの様に強固に見えます。
AピラーからCピラーまでのラインをクロームモールでアクセントを入れているのも良いです。
フロントデザインはボンネットがふっくらしているので、ソフトなラインを特徴にしているのかと思えば、グリルはボンネットと垂直に切り立った形になっていたり、線の使い方が単調ではないので、面白い印象をうけます。
グリルにはシャープなクロームの縁取りが施されており、多面体のグリッドとプジョーのライオンエンブレムでの構成が斬新さを感じます。
「5008」のヘッドライトはフルLEDでデザインも鋭く、アスリートが持つ鋭い眼光の様で格好いいですね。
ヘッドライトの上部を縁取るLEDポジションランプも点で灯していて斬新です。
フォグランプ周りやフロントアンダーガードにクロームメッキを採用しているのでエレガントなエッセンスもしっかり加えられています。
リアデザインは何と言ってもテールランプが特徴的です。
このテールランプはライオンズクロー(獅子の鉤爪)と称されており、ライオンが爪で引っ掻いた跡の様に見えますよね。
下地をブラックにしているので、テールランプが光った時のレッドが見るものに鮮やかな残像を焼き付けています。
「5008」のルーフにはルーフレールが標準装備されており、電動パノラマサンルーフも装備されています。(ファーストクラスパッケージ装着車のみ)
ブラックダイアモンドルーフの光沢とボディーカラーのコントラスト、これにクロームメッキの輝きが加わると上質なオーラを放っています。
5008「GTブルーHDi」の内装(インテリア)
プジョー「5008」のインテリアで私が一番気に入っているのはコックピットです。
プジョーの「i-Cockpit」は航空機のコックピットに座っている様なそんなFUNがたくさん詰め込まれています。
その1つがシフトレバーです。航空機の操縦桿の様な平べったいレバーになっています。
実際に動かしてみると軽快な操作感で、見た目も操作性も正に次世代のシフトレバーです。
センターコンソールはピアノブラック調になっており、エアコンやナビゲーションなどの基本機能にアクセスするトグルスイッチが整然とレイアウトされているのもコックピットの空間作りにプラスに働いています。
ステアリングはかなり小径のスポーツステアリングホイールで、クロームが散りばめられていることや、「GT」のエンブレム、ステッチや獅子のロゴに至るまで、全てが計算されて配置された完璧なデザインだと思います。
「5008」のスピードメーターは12.3インチのフルデジタルのヘッドアップインストルメントパネルです。
躍動感に満ちた美しいデジタルグラフィックで多彩な情報を分かりやすく表示します。
ダッシュボード中央には8インチタッチスクリーンを装備しています。
これはナビゲーション機能の他にメディア再生やエアコン操作、ドライバーアシスタンスでアラートの設定などもできます。
さらには「i-Cockpit Amplify」で視覚・嗅覚・聴覚と、人の感覚に訴えかける画期的な機能を搭載しており、アンビエンスセレクラーにより、照明、香り、サウンドを好みに合わせてカスタマイズすることができます。
今回ビックリしたのは、エアコンの送風からアロマの香が漂ってきたことです。
ダッシュボード内にタンクがあり、そこにアロマを補充することで、エアコンと一緒に匂いを出すことができるそうです。
座っているシートも格別です。パワーシートであることは勿論ですが、運転席には「マルチポイントランバーサポート」を装備しており、8つのマルチポイントが空気圧により膨張・収縮して肩から腰部をサポートしてくれます。
複数のパターンから動きを選択することができ、長時間のドライブ時のストレスを緩和してくれます。
まるで心地良いマッサージチェアーに座っている様な感覚でした。
シート自体もナッパレザーの上質で柔らかい感触で、座っていて心地良い素材です。
「5008」の2列目シートも空間はゆったりとしている印象です。
男性の体格が良い私が座ると多少圧迫感はありましたが、160cmの女性が座るとかなり余裕があります。
フロントシートバックテーブルを倒して使用しても十分な余裕です。
「5008」は3列シート車なので、2列目シートがスライドしてくれるのも嬉しいですね。
また他のミニバンやSUVと違い、2列目シートが3席独立シートリクライニングとスライドができるのもポイントアップです。
「5008」の3列目シートはお世辞にも広いとは言えません。
私も座って見ましたが、頭は天井にあたる、足は体操座りの様に折り曲げていないといけないので空間としてはかなり窮屈です。
緊急用で使用する程度で考えておかないといけません。子供であれば問題ないでしょう。
プジョー「5008」のシートはシアターレイアウトになっており、後ろに行くにつれて座席位置が高くなっているので、前のパノラマはセカンドシートでも楽しむことが出来ると思います。
「5008」荷室はフラット
ラゲッジスペース(荷室)はアレンジメントも自在です。
全席独立シートなので、それぞれ格納や折り畳むことで乗員数や荷物の量に合わせたレイアウトをとる事ができます。
3列目のシートを格納すれば702L、さらに2列目シートを全て折り畳めば1862Lの大容量スペースが確保できます。
長尺物を積みたい時には助手席のシートバックを折り畳めば3.2mまで対応することができます。
荷物を積み下ろしする開口部が大きくて低いので使い易いと思います。
フラットなフロアとスクエアな内部はスペース効率にもかなり優れています。
テールゲートもハンズフリー電動テールゲートなので、両手に荷物があっても苦になりません。
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